和装を考えている方へ!色打掛と白無垢どっちを選ぶ?

結婚式や前撮り、フォトウエディングの機会で和装を選ぶときに、人気の高い「白無垢」と「色打掛」。
どちらにも甲乙つけがたい魅力があり、なかなか着る機会のない衣装なので、どっちにしようか迷ってしまいますよね。

そこで今回は、「白無垢」と「色打掛」、どっちを選ぶべきなのかについてお伝えします。
それぞれの和装の特徴や、和装を選ぶときのポイントについてもあわせてご紹介しますので、衣装選びの参考にしていただけると幸いです。

□白無垢と色打掛とは?

まずは、「白無垢」と「色打掛」が、それぞれどのような和装なのかについて解説します。

「白無垢」は、全身を白一色で一貫した和装で、婚礼衣装で最も格式高い和装とされています。
掛下や打掛、下着から小物まですべてを白でコーディネートしたもので、刺繡も白で統一されています。
白には「嫁ぎ先の家風に染まる」意味合いも込められていて、婚礼の衣装に相応しい色です。

白無垢の中にも、「正絹(しょうけん)」と「化繊(かせん)」2種類の生地があります。

天然素材の「正絹」は、少し黄色みのある白色で、美しい光沢感に魅力があります。
着崩れしにくい衣装であるので、長時間の撮影にもピッタリです。

「化繊」は、化学繊維からできている衣装で、発色の良い白色が特徴です。
ウエディングドレスのような「白」の衣装で臨みたい方におすすめします。

対して「色打掛」は、柄や色を取り入れた華やかな和装です。
掛下に帯を締め、その上から羽織る裾が長い着物のことを「色打掛」と言います。
色打掛には様々な色合いや柄があり、たくさんのバリエーションからお気に入りの1着を見つけられますよ。
豪華な絵柄には、「花嫁が幸せになれますように」と願いが込められているので、記念写真を収めるときにもピッタリな衣装です。
現在では、「白無垢」とほぼ同格の格式の高い和装として扱われているため、婚礼衣装として人気があります。

□前撮りで着るべきなのは白無垢?色打掛?

白無垢と色打掛、どっちを着るかで迷った時には、「自分の好み」と「試着してしっくりくること」を大切にしましょう。
せっかくの機会だからと、派手なものや豪華な装飾がついているものに目が行き、自分の好みをなおざりにしてしまうと、理想の写真とできあがった写真がかけ離れてしまうかもしれません。
写真を残すのはあなた自身なので、自分の好みを大切にしてくださいね。

ただし、和装を眺めていて良さそうなのが見つかっても、着てみると「何か違う気がする」と思うこともあります。
お気に入りの1着を見つけるためには、とにかくたくさん試着してみましょう。
「いまいちだな」と思った衣装が、着用してみるとしっくりくることもあるので、積極的に試着してみてください。

また、前撮りでどっちを着るかを選ぶ際には、写真を撮る「背景」をヒントにしてください。
白無垢には上品でおしとやかな雰囲気があり、色打掛には彩り華やかで豪華な特徴があります。
シンプルな背景をバックに撮るのであれば、穏やかな雰囲気に合わせて「白無垢」を着用し、素敵な雰囲気の1枚を残してみましょう。
華やかな場所で写真を撮るのであれば、色合い豊かな「色打掛」を選ぶと、ぱぁっと色鮮やかで映えますよ。

それ以外にも、理想のイメージに合わせるのも1つの方法です。
和装を着る「意図」に合わせて、どっちを着るか選びましょう。
古風で日本らしい雰囲気の写真を収めたいなら「白無垢」、明るく映える写真を残したいなら「色打掛」を選ぶのもおすすめです。

□白無垢と色打掛どっちを着るかで迷ってしまったら、こんな選び方はいかが?

なかなか着る機会のない和装だからこそ、1つの衣装しか選べないのは窮屈ですよね。
どの和装を着るかで迷ってしまったら、次のようなポイントに着目して、和装を選んでみるのもおすすめです。

*季節やロケーションに合わせる!

決め手に困ったときは、季節を考慮してみましょう。
深みのある深緑や紅葉をバックグラウンドに写真を撮るときには、シンプルな白無垢が非常に映えます。
色打掛にも、植物や動物をモチーフにした柄のものがたくさんあるので、季節やロケーションに合わせたものを選ぶと、ぐっと雰囲気の高まった写真が撮れますよ。

*白無垢は羽織ってしっくりきたものを選ぼう!

先程説明したように、白無垢には「正絹」と「化繊」の2種類があり、それぞれ色味に若干の違いがあります。
また、1つ1つ刺繍や裏地、縁取りも細かく違っているのが白無垢の特徴です。
そのため、見ているときと着てみた後とでは、印象が変わってきます。
実際に羽織ってみて、1番しっくりくるものを見つけましょう。

*色打掛は顔うつりが良いものがおすすめ

王道の色打掛は「赤」ですが、顔立ちがきりっとした人には黒のものが良く似合いますし、華やかな写真を残したい方には、金色の色打掛が理想にピッタリです。
色選びで迷った時には、顔うつりが良いものを選ぶのがポイントです。
気に入ったものがあったら、まずは試着して鏡の前に立ってみましょう。
顔うつりが分かりづらかったら、他の人に確認してもらってください。

□白無垢をおしゃれに着こなすアイデアとは?

シンプルな白無垢がどこか物足りなく感じる方は、ちょっとした工夫でより一層おしゃれに着こなせます。

*中に着るものを色付きにする

白無垢を着用する際は、中に白色の掛下や半襟を着ることが普通ですが、最近は、中に着るものにアクセントカラーを入れることによって、華やかな雰囲気を出す花嫁も増えてきています。
色付きの掛下を着ることで、顔色も明るく見えますよ。

*小物を使ってアレンジ

白無垢には、胸元の合わせに差し込む箱状の「筥迫(はこせこ)」や、懐にさしておく短刀の「懐剣(かいけん)」をはじめとした、小物が欠かせません。
これらの小物はバリエーションも豊富で、たくさんの色や柄があります。
自分好みのアイテムで、シンプルな白無垢にアクセントを加えてみてください。

*草履にもこだわる

以前は、白無垢には白の草履が一般的でしたが、最近は色や柄の入った草履を合わせることも人気になっています。
あえて赤やゴールドの派手な草履を合わせることで、おしゃれな着こなしができますよ。

□色打掛の模様を意味から捉える!

色打掛は同じ色のものでも、様々な柄が装飾されているので、着たいカラーが決まっていても、どの1着を選ぶかで迷ってしまうかもしれません。
そのような時には、柄の持つ「意味」に着目してみるのも良いですよ。

例えば、「鶴」の柄には、長生きや夫婦和合の意味合いが込められていて、「檜扇(ひおうぎ)」は末広がりで縁起が良く、「鳳凰(ほうおう)」は平和の象徴として描かれています。
その他にも、「松竹梅」にはそれぞれ、長寿・子孫繁栄・生命力が込められていて、貝合わせに使う貝をしまっておく「貝桶」は、運命の人に巡り合った花嫁にピッタリのモチーフとして描かれています。

おめでたい日だからこそ、縁起の良い柄のものを選んでみましょう。

□まとめ

白無垢と色打掛は、それぞれ捨てがたい魅力があり、なかなか着る機会のない衣装だからこそ、どっちを着るか決める時にはついつい迷ってしまうものです。
どっちを選ぶか決めきれないときは、それぞれの和装の特徴を把握したうえで、「自分の好み」と「着用してしっくりくること」を大切にしてください。

選んだ衣装を実際に着るのは、あなた自身です。
後悔のない素敵な思い出を作るためにも、色々なことを加味したうえで、お気に入りの1着を見つけましょう。