憧れの花嫁姿といえば、ウェディングドレスやカラードレスをイメージする方も多いでしょう。
しかし、近年では、和装の需要も増大しています。
ただ、和装に興味がある方でも馴染みのない和装に対して不安を抱く方も少なくありません。
そこで今回は、自分に似合う和装の選び方や和装の人気の色、和装を着用する際の注意点について紹介します。
また、和装の中でも色打掛について詳しくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧下さい。
□お色直しの定番、結婚式の色打掛とは?
和婚で着る和装といえば「白無垢」をイメージする方が多いでしょう。
白無垢の白は「嫁いだ先の家の色に染まる」といった意味が込められています。
とはいえ、現代ではそこまで深く意味を込めて衣装選びをする花嫁様は少数で、見た目が華やかな「色打掛」の需要が高まっています。
また、赤の色打掛には「嫁ぎ先の色に染まる」という意味が込められており、色によって色打掛にも意味が含まれています。
白無垢と色打掛には「打掛」と「着物の色」の違いがあります。
打掛とは、女性の和装の種類の1つで、花嫁が着る格式の高い婚礼衣装とされ、小袖の上から打ち掛けるようにして羽織る着物のことです。
ここでは、近年人気を集めている「色打掛」に絞って概要を説明します。
色打掛が用いられたのは室町時代が始まりとされています。
純白な白無垢とは対照的に、色打掛は色を取り入れた打掛を使用します。
色柄の種類が豊富なことが特徴で、白無垢と同格の正礼装の花嫁衣装です。
色打掛は挙式と披露宴どちらでも着用できますが、色打掛を着た後に白無垢には戻れないというルールがあります。
それは、色打掛に「婚家の人間となった」という意味が込められているためです。
前撮りや後撮りでの着用率が最も高いのは「色打掛」と「ウェディングドレス」です。
色打掛が選ばれる理由は、着付けに時間がかかる分、結婚式当日には和装を選択しない方が多いことが理由だと考えられます。
そこで、前撮りの機会を利用して、写真は残しておきたいといった理由で着用する人が多いようです。
□和装の人気色は?
和装を検討中の方には、どのような色にしようかお悩みの方も多いでしょう。
ここでは、人気色を4つ紹介します。
*いつの時代も人気な「赤」
打掛で一番の人気カラーはやはり赤です。
見た目の絢爛さだけでなく、情熱や決意の意味が込められているパワーカラーでもあるためです。
強烈なカラーですが、朱色寄りの色味だと優しいイメージを抱かせます。
肌色をきれいに見せてくれる効果もあるためおすすめです。
*「ペールトーン」柔らかな色味の打掛
最近人気が出ている優しい印象のペールトーンカラーの色打掛です。
全体的に淡いお色味で仕上げられており、和装ならではの凛とした雰囲気に加え、可愛らしさや上品さも兼ね備えるスタイルです。
全体的に淡い色味である分、足元に広がる比翼のカラーで引き締めると視覚的にスタイルアップが期待できます。
*日本庭園に馴染む「グリーン」
緑の打掛は、珍しいカラーですが、モスグリーンのような少しトーンを落とした色味であれば、自然の植物に馴染みがよく、花嫁を上品に魅せてくれます。
小物使いや髪型にこだわることで、景色に溶け込まず、一際目立たせられます。
日本庭園や寺院など屋外での写真撮影を予定する花嫁におすすめの色打掛です。
*高貴な雰囲気の「金」
金には「高貴・神聖・豊穣」などの意味が込められており、おめでたい色とされています。
昔から金は縁起の良い色であるため、婚礼衣装にも必ずと言って良いほど取り入れられています。
華やかさや豪華さを演出したい方におすすめの色だと言えます。
□和装の色をどうやって選ぶ?4つのポイントとは?
1つ目は「好みや季節に合わせてメインカラーを決める」ことです。
限られた時間を効率よく使うためにも、最初にメインとなる色を決めることが重要です。
色を決める基準は自分の好きな色や季節に合わせた色で構いません。
2つ目は「肌色や顔の雰囲気に合う色を選ぶ」ことです。
肌色の系統に合わせてベースカラーを決めると良いでしょう。
日本人に多いイエロー系やオークル系の肌色には赤色の色打掛が似合います。
他にも黄色やゴールドの色味も似合うため候補に入れておきましょう。
色白の方には、青色系の色打掛が似合います。
ピンク系の肌色ならライトブルーな明るい青、イエロー系の肌色なら深みのある青を選ぶと良いでしょう。
3つ目は「撮影場所やシチュエーションをヒントにして考えること」です。
衣装だけをみて考えるのではなく、着用シーンをイメージすることも重要です。
例えば、神社仏閣などでの緑の中では、白で統一した白無垢は、奥ゆかしさを感じられます。
色打掛の場合、柄を季節感のあるものにしてロケーションに合わせることで統一感を演出できます。
また、華やかな景色の中では、背景に負けずに存在感を出せます。
4つ目は「後ろ姿をチェックする」ことです。
色打掛は帯をせず、背中に華やかな柄が配置されている場合が多いため、試着時には後ろ姿も確認しておきましょう。
第一印象で「自分には合わない」と感じたものでも、実際に試着してみると意外に似合うことが多いものです。
□色打ち掛けの髪型&かぶり物
色打掛の髪型は大きく「日本髪」と「洋髪」に分けられます。
日本髪はかつらをかぶるスタイルで、伝統的な女性の髪型とされています。
日本髪の髪型として有名なのが「文金高島田」です。
文金高島田とは、まげを高い位置で結った髪型のことです。
最近では、かつらを用いずに自分の髪で結い上げる「地毛結い」も広まっています。
洋髪は、和にこだわらず、ドレスと同様のヘアアレンジをする髪型です。
和装に洋髪を合わせるスタイルは「大人花嫁」な印象を与えます。
成人式では複数の髪飾りをつけて、盛って楽しんだ人も多いのではないでしょうか。
ただ、洋髪で大人花嫁を目指すなら、引き算思考でシンプルな髪飾りを心がけることが重要です。
色打掛のかぶり物は「角隠し」があります。
角隠しとは日本髪を包むように飾る帯状の白い布のことです。
怒りの象徴である角を隠すことによって、「従順でしとやかな妻になる」という意味が込められています。
角隠しは色打掛だけでなく、白無垢・引き振袖にも合わせることができ、挙式や披露宴で着用できます。
□結婚式の前撮りを和装でする際の注意点とは?
*露出部分のお手入れ
和装をするとなると体の露出が増えます。
例えばうなじや手、顔は常に露出している部分ですよね。
その部分の事前手入れを怠らないようにしましょう。
必要であれば、エステに行ってお手入れしてもらうことも考えましょう。
*持ち物の確認
和装を着用する際に持っていくべきものは以下のものが挙げられます。
・タオルやてぬぐい
・裾よけ
・ストッキング
・自分のサイズに合った白足袋
・撮影時に使いたい小物
スタジオによって貸し出し可能なアイテムは異なるので、事前に確認するようにしましょう。
□まとめ
今回は、和装の中でも特に色打掛に絞って概要を紹介しました。
和装を選ぶ際、鏡で見るだけでなく写真を撮って確認することで、理想の一着を見つけやすくなるでしょう。
また、色には込められている意味があるため、意味にこだわって選んでみるのもおすすめです。
和装を着用する際には自分で持参すべきアイテムもあるため事前に確認しておきましょう。
撮影日が近づいて慌てないためにも、必要なアイテムの準備は早めに始めておいてくださいね。