結婚式や前撮りで和装を考えている花嫁で、色打掛の自分に似合う判断基準がよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
また、色のバリエーションが豊富すぎて選ぶときに迷ってしまいますよね。
実は、色打掛は色や柄だけでなく、体型や骨格、小物とのバランスで選ぶことがポイントです。
今回は自分にぴったりな色打掛の見つけ方について解説します。
□色打掛の基礎知識
色打掛とは、白以外の打掛を総称したもので、柄や色が入っている華やかな和装衣装です。
その歴史は室町時代の中期からとされています。
武家の女性が着ていた着用物で、格式の低い着物とされていました。
しかし、江戸時代になると、裕福な町娘の間で色打掛が主流の衣装となり、礼服として認識されるようになっていきます。
現代では、色打掛は白無垢と同格の婚礼衣裳とみなされています。
ただ、色打掛を着た後には白無垢を着用できないというルールがあります。
これは、色打掛が「嫁ぎ先での生まれ変わり」を意味しているためです。
和装を検討している方は、婚礼衣装の着用ルールに注意しましょう。
色打掛の特徴として挙げられるのが、刺繍・箔・螺鈿などの装飾品の細工の豪華さです。
白無垢にはない豪華絢爛で華やかさを演出できます。
□色打掛に似合う体型って?
ここでは色打掛を「クールな印象」と「あたたかい印象」の2つに分けてそれぞれどのような体型が似合うのかご紹介します。
*クールな印象の色打掛に似合う体型
青みがかったうすだいだい色で顔の輪郭が細めの方が似合います。
凛とした涼しげな印象に仕上げられるでしょう。
細身で身長が高い方ははっきりとした原色、丸みのある体型で身長が高い方はくすんだ色がおすすめです。
身長が低い方は全体的に明るめの色のものを選ぶと良いでしょう。
*あたたかな印象の色打掛に似合う体型
黄身がかったうすだいだい色で顔の輪郭が丸みを帯びている方が似合います。
優しく可愛らしい印象に仕上がります。
細身で身長が高い方は深めの暖色、丸みのある体型で身長が高い方は渋みのある暖色がおすすめです。
□骨格タイプ別似合う色打掛
色打掛という名称から、色を重視して選ぶべきだと考えがちかもしれません。
ただ、色打掛は多色使いなため、全部似合う色の打掛ってなかなかありません。
そこで重要なのは、骨格に合わせた柄の選定です。
柄の大きさや柄域など、色ではなく柄に注目するのも1つの選定方法です。
ここでは、骨格のタイプ別に似合う色打掛について紹介します。
骨格タイプは「ストレート・ウェーブ・ナチュラル」の3つです。
*骨格ストレートの場合
骨格ストレートは、バストやヒップ位置が高く、立体的なメリハリボディが特徴です。
きちんと感のある柄スタイルが得意で、「規則的なもの」や「直線的なもの」が似合います。
また、大きめの柄が施されているものもおすすめです。
*骨格ウェーブの場合
骨格ウェーブは、華奢で柔らかな脂肪の質感をお持ちで腰の横張りが強く、女性らしいボディが特徴です。
「曲線的な柄」や「小さめの柄」が華奢で曲線的な骨格とバランスが取れていて似合います。
*骨格ナチュラルの場合
骨格ナチュラルは、手足が長く関節が大きくしっかりしていることから、スレンダーボディーが特徴です。
無造作でカジュアルな柄スタイルが得意です。
「自然をモチーフとした柄」や「幾何学柄」が似合います。
また、大きめの柄が施されているものもおすすめです。
スタイルダウンして見えがちな和装姿も骨格に合わせて選ぶことで、理想の花嫁姿を演出できます。
□自分に似合う色打掛の選び方とは?
色打掛を選ぶ際、色や柄、骨格だけでなく、小物づかいのバランスも合わせて選ぶ必要があります。
婚礼における色打掛の基本となる小物には、「掛下・半襟」があります。
掛下は色打掛の下に着る着物で、無地が基本で、色のバリエーションは豊富です。
半襟は長襦袢の襟に縫い付けるもので、刺繍や色柄が入っていたりします。
そのほか身につける小物は、「懐剣、はこせこ、末広、抱え帯、帯締め」の5点です。
これらは同じ色、素材でセットになっています。
この小物セットの色選びは色打掛の印象を左右するでしょう。
色打掛のメインカラーと合わせた同系色の小物で揃えると、統一感が出て調和のとれたイメージに仕上がります。
色打掛の主要カラーと反対色の小物をアクセントに加えるのもいいでしょう。
襟元にアクセントカラーを入れると、顔周りを引き締めてくれます。
小物だけでなく、顔の雰囲気に合わせたカラー選びも重要です。
日本らしいイエロー系やオークル系の肌色には、赤の色打掛が似合います。
赤が選ばれることが多い理由は、肌色が大きく関係しています。
色打掛は帯をしないことから背中に色柄が配置されている場合が多いため、試着をするときは正面だけでなく、後ろ姿も必ず目視で確認することをおすすめします。
実際、挙式中も後ろ姿を見られる場面は多いからです。
鏡では後ろ姿が見えにくい場合には、写真を撮って確認することをおすすめします。
□色に込められた意味とは?
色打掛の色を選ぶ際に、色の意味を知ると見方が変わり、選択の幅が広がるかもしれません。
ここでは婚礼衣装に選ばれることの多い「赤・金・ピンク・青・黒」の人気の5色について紹介します。
人気の高い王道カラーといえば「赤」です。
赤は生命や太陽を象徴する色で、古来より魔除けの力があるとされてきました。
また、赤は血の色であることから、「嫁ぎ先の色に染まる」という意味も込められています。
鮮やかな朱赤をはじめ、落ち着いた茜色まで豊富なバリエーションがあります。
日本人の肌色に合う色なので、迷ったときにはまずは赤を試着してみるといいでしょう。
「金」は高貴や神聖といった意味合いが込められており、大変おめでたい色です。
昔から貴重な存在であった金は、縁起のいい色であるため、婚礼衣装に多く取り入れられています。
「ピンク」は愛情を象徴しているとされています。
挙式にふさわしい色です。
実際に着用すると、顔を明るく見せてくれる効果もあります。
春を連想させる色でもあるため、新しい人生を始める花嫁に適しています。
ピンクは柔らかい印象に仕上げられるため、赤だと印象が強すぎるという方におすすめです。
「青」は高潔・純潔など清らかなイメージを持つ色です。
挙式では「サムシングブルー」という何か青いものを身につけていると幸せになれるという言葉もあります。
大人の女性には濃い青や紺色がよく似合います。
「黒」は「嫁ぎ先以外の色には染まらない」という決意を表す色です。
武家の娘の正装だった由縁があることから、格式が高く、凛とした美しさを演出できる色です。
シンプルな黒地でも、小物やで色を加えるとおしゃれ感も高まります。
おしゃれな着こなしを楽しみたい大人の花嫁に人気な色です。
□まとめ
裾が長く華やかで、手の込んだ色柄が施された美しい色打掛は、白無垢と同様に花嫁しか着られない特別な婚礼衣装です。
日頃から和装に親しんでいないと、自分一人で判断するのは難しいものです。
第三者の客観的な感想にも耳を傾けましょう。
似合う色打掛が見つかったら、小物とのコーディネートも楽しんで、自分らしいスタイルの完成を目指しましょう。
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